シンセサイザー音作りの基本⑩ 〜モノシンセとポリシンセ〜

こんにちは。キーボーディストのまえばよしあき(@maebayoshiaki)です。

前回は、モジュレーションとLFOのしくみ・使い方について解説をしてきました。

シンセサイザー音作りの基本⑧ 〜LFOのしくみ〜 シンセサイザー音作りの基本⑨ 〜LFOの音作り〜

LFOこそシンセの音作りの醍醐味!というお話でしたね。

 

シンセサイザーの音作りの基本についても、いよいよ今回でラスト!

最後に、シンセサイザーの演奏に欠かせない「モノシンセ」と「ポリシンセ」について解説していきます。

この記事ではこんなことがわかるぞ。

うさぼんぬ

シンセは同時に鳴らせる音数が決まっている!

 

見落とされがちなんですが、シンセサイザーには「ボイス数」という考え方があります。

ボイス数とは、最大同時発音数のこと。

「同時にいくつまで音を鳴らすことができるか」が、機種によって予め決まっているんです。

 

最近のデジタルシンセでは、最大64和音や128和音まで鳴らせるものが増えてきましたが、

アナログシンセの中には最大8和音しか鳴らせない・・・という機種が普通にあります。

 

参考までに、各メーカーの代表的なデジタルシンセの最大発音数を集めてみました。

シリーズ 最大同時発音数
入門機種 YAMAHA MX 128音
ROLAND  JUNO-DS 128音
KORG  KROSS 60〜120音
中位機種 YAMAHA MODX 64〜128音
ROLAND FA 128音
KORG KROME 60〜120音
上位機種 YAMAHA  MONTAGE 128音
ROLAND FANTOM 256〜全鍵発音
KORG KRONOS 40〜200音

 

どの機種も相当な発音数ですね。

使う音色によって発音数が少ないものもあるものの、どの機種も生演奏にはほぼ支障がないと思っていて問題ないでしょう。

 

モノシンセの特徴

 

モノシンセとは「モノフォニックシンセサイザー」のことです。

モノフォニックシンセは、単音しか出せないという点が最大の特徴です。

メロディーやソロで使える「シンセリード」や「シンセベース」を弾く時に使われます。

 

モノシンセを使う時は、「ポルタメント」という機能を使ってみましょう。

ポルタメント(Portamento)とは、音と音の音程のつながりを滑らかに変化する機能です。

まえばよしあき

グライド(Glide)と呼ばれたりもします。

「ポルタメントタイム」という音程が滑らかにつながるスピード(時間)を調節して使います。

 

ポルタメントなし

 

ポルタメントあり

 

音と音の音程が滑らかに変化してますね。

 

ポルタメントの特徴を利用して、シンセリードやシンセベースのグリッサンドをするときにも使われます。

 

 

ポリシンセの特徴

 

ポリシンセは、ポリフォニックシンセサイザーのこと。

ポリフォニックシンセは、和音を発音することができるのが特徴。

 

「MONO」がOFFなので「POLY」状態になる。

 

 

弾いた順番に音が重なって行きますね。

 

シンセブラスやシンセストリングス、シンセパッド、シンセベルなど、コード演奏したい時は「POLY」を使いましょう。

 

この記事のまとめ

 

いかがでしたか?

10回にわたり、シンセサイザー音作りの基本について解説してきました。

メーカーによって、装置やパラメータの名前が違うときがありますが意味は同じだったりします。

 

1台のシンセで音作りができるようになれば、他のシンセでも音作りが出来るようになります。

まずは、お手持ちのシンセで構造をイメージしながら、音作りに挑戦してみてください。

 

 

まとめるぞ。

うさぼんぬ

 

この記事のまとめ

  • シンセによって発音数が違う!シンセを買うときは発音数を気にしておこう。
  • モノシンセは、メロディやソロをとる「シンセリード」や「シンセベース」に最適。
  • モノシンセでは、ポルタメントをうまく使って演奏するのが主流。
  • ポリシンセは、シンセブラス・ストリングス・パッドなどに最適。

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