「コード理論」初心者入門コーナー
ポップスで使える初心者向けのコード理論を解説していくシリーズです。
前回はマイナーダイアトニックの基本となる、ナチュラルマイナースケールに対するダイアトニックの解説でした。
【ピアノ・キーボード】マイナーダイアトニックコードを理解しよう①
今回は残りの2つ、「ハーモニックマイナー」や「メロディックマイナー」のダイアトニックコードの解説です。
なぜ、マイナースケールが3種類もあるのか。
そして、この発展から生まれた名曲など解説していきます。
楽しみながらやっていきましょう!
うさぼんぬ
ハーモニックマイナーのダイアトニックコード
まず、ハーモニックマイナースケールを見ていきましょう。
ハーモニック・マイナースケール(和声的短音階)
まえばよしあき
注目すべきは、「VII」の音のフラットがなくなっています。
これが独特な雰囲気を作り出しているのがわかりますね。
ダイアトニック・コード
では、ハーモニックマイナースケールで構成されたダイアトニックコードを見ていきましょう。
三和音
四和音
うさぼんぬ
各コードの役割
複雑に見えるハーモニックマイナーのダイアトニックコードの役割は以下。
特徴はなんといっても「ドミナントが生まれたこと」ですね!
ナチュラルマイナーでは生まれなかった進行力が、これによって補われたわけです。
メロディックマイナーのダイアトニックコード
次にメロディックマイナーを見ていきましょう。
メロディック・マイナースケール(旋律的短音階)
ハーモニックマイナーの「VII」に続き、「VI」のフラットもなくなりました。
ハーモニックマイナーでは少しいびつに感じた雰囲気が、これによって滑らかなスケールになったことがわかります。
まえばよしあき
ダイアトニック・コード
では、ナチュラルマイナースケールで構成されたダイアトニックコードも見ていきましょう。
三和音
四和音
うさぼんぬ
各コードの役割
強烈な響きを持つ和音もふくまれていますが、
「ドミナント」が生まれたことだけじゃなく、メジャーダイアトニックと同じ「サブドミナント」まで生まれています。
これによって、より実践的なコードに発達を遂げたわけです。
メロディックマイナーの代表曲
ところで、このスケールの響き。
「聞いたことがある」と思ったかたも多いのでは?
というわけで、新旧の名曲をピックアップしてみました!
どこでメロディックマイナーが使われているのかチェックしてみてください。
Yesterday(The Beatles)
パプリカ(Foorin)
うさぼんぬ
この記事のまとめ
いかがでしたか?
正直、マイナースケールは複雑でややこしいと感じた人が多かったと思います。
マイナーは複雑ですが、こういった発展が音楽をより深く美しいものにしてくれたようにも感じます。
そして、「ハーモニックマイナー」も「メロディックマイナー」も曲全編を通して使われるというより、限定的に使われていることが多いです。
紹介した知識も曲とセットで覚えておくことで知識が深まります。
他にも使われている曲を探してみてください!
うさぼんぬ
- ハーモニックマイナーのダイアトニックの最大の特徴は「ドミナント」が生まれたこと。
- メロディックマイナーのダイアトニックの最大の特徴は、メジャーコードと同じ「サブドミナント」が生まれたこと。
- メロディックマイナーは、メジャースケールの「III」の音がフラットしただけのスケール。
- ハーモニックマイナーも、メロディックマイナーも、全編を通してというより限定的な使われ方をしていることが多い。
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