こんにちは。キーボーディストのまえばよしあき(@maebayoshiaki)です。
前回は、シンセのスタート地点「オシレータ」について解説してきました。
シンセサイザー音作りの基本② 〜オシレータのしくみ〜 シンセサイザー音作りの基本③ 〜オシレータの音作り〜オシレータで波形を組み合わせて元になる音色をつくる!というお話でしたね。
今回は、オシレータで作った音色の調節をする「フィルター」について解説していきます。
うさぼんぬ
フィルターとは?
フィルターとは、「オシレータで生成された波形からいらない周波数を取り除く装置」です。
まえばよしあき
一般的なフィルターは下記のように視覚化されています。
青線がフィルターだと考えてください。
代表的なフィルターは4種類あります。
- ローパスフィルター(LPF)
- ハイパスフィルター(HPF)
- バンドパスフィルター(BPF)
- ノッチフィルター(Notch)
それぞれどこかしらの周波数帯域をカットしているのがわかりますね。
まえばよしあき
つまり、オシレータで合成した波形を、フィルターでカットして音色を調節するのが周波数領域の基本的な音づくりになります。
オシレータは足し算の音づくり、フィルターは引き算の音づくりというイメージですね。
ちなみに、フィルターで最も使うのはローパスフィルターです。
シンセは生楽器より高音域の倍音成分が多いため、ローパスフィルターが音色調節に最も適しています。
次に解説するパラメータについても、ローパスフィルターを例に解説していきます。
フィルターを使うのに欠かせないパラメータ
実際にフィルターをいじる際に、欠かせないパラメータをご紹介します。
この3つを理解しておくだけで、フィルターの基本的な部分は使えます。
カットオフ・フリケンシー(Cutoff Frequency)
カットオフ・フリケンシーは、フィルターをかける周波数位置のこと。
ひとことで「カットオフ」と呼ばれたり、「カットオフポイント」と呼んだりもします。
カットオフで選択した周波数を基準にフィルターが作動するしくみです。
カットオフポイントをいじって「だいたいの音色決め」をする感覚で使います。
レゾナンス(Resonance)
レゾナンス(Resonance)は、カットオフ付近の音量を持ち上げて、音を強調する機能です。
レゾナンスは周波数帯域を持ち上げるだけでなく、フィルターで出力した音をフィルターの入力に戻して共鳴状態をつくっていることが特徴です。
うさぼんぬ
まえばよしあき
ハウリングと同じ現象なので、やりすぎると耳に痛い音になります。
やりすぎ注意ですが、レゾナンスでシンセの音色の「ツヤ出し」をする大切なパラメータです。
スロープ(Slope)
スロープ(Slope)とは「傾き・傾斜」といった意味があります。
カットオフポイントから「1オクターブごとにどれくらい音量を削るか」を決めることができます。
以下のような単位で表されます。
- -6dB/oct:元と比べて-6dB下がっている
- -12dB/oct:元と比べて-12dB下がっている
- -24dB/oct:元と比べて-24dB下がっている
数値が大きくなるほど、音色の変化が顕著に現れます。
この記事のまとめ
いかがでしたか?
フィルターは難しそうですが、種類とパラメータがわかってしまえばさほど難しくありません。
まずはここまでの知識をしっかり押さえておきましょう!
次回は、フィルターの使い方についてより詳しく解説していきます。
うさぼんぬ
この記事のまとめ
- オシレータで合成した波形をフィルターでカットして音色を調節するのが、周波数領域の基本的な音づくり。
- 代表的なフィルターは「ローパスフィルター(LPF)」「ハイパスフィルター(HPF)」「バンドパスフィルター(BPF)」「ノッチフィルター(Notch)」の4種類。
- フィルターのパラメータは、まず「カットオフ・フリケンシー」「レゾナンス」「スロープ」の3点を押さえておこう。
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