「コード理論」初心者入門コーナー
ポップスで使える初心者向けのコード理論を解説していくシリーズです。
中級編もいよいよ大詰め!
今回はコードのバリエーションを増やすのに欠かせない「借用和音」について解説していきます。
うさぼんぬ
耳馴染みのない言葉かもしれませんが、このテクニックは国内外問わずいろんなシーンで使われています。
ぜひモノにして、一味違うサウンドを手にいれましょう!
うさぼんぬ
借用和音とは?
「借用和音」とは、他のキーのコードを一時的に借りてくるテクニックのことです。
まえばよしあき
今回は、その中でも代表的な「マイナーキーの借用」を解説してきます。
マイナー借用について
マイナー借用とは、ナチュラルマイナーダイアトニックコードを、同主調のメジャーダイアトニックの中で使うテクニックです。
メジャーキーの曲の中にマイナーの雰囲気を取り入れることで、哀愁漂う物憂げなサウンドをつくることができるようになります。
まえばよしあき
おさらいもかねて、それぞれのダイアトニックコードを見ていきましょう。
メジャーダイアトニック
ナチュラルマイナーダイアトニック
メジャー・マイナーの役割比較
それぞれのダイアトニックコードの役割一覧です。
代理和音の時にも解説した「同じ役割を持つコードを代わりに使う」という考え方が借用和音でも活かされます。
それぞれの役割をこの一覧で把握しておいてください。
マイナー借用の使い方
では実際にマイナー借用の使い方を見ていきましょう!
1)ダイアトニックをそのまま置き換える
もっとも代表的な使い方です。
一時的な転調として使われるケースも多いです。
例1
BEFORE
AFTER
「IV」と「V」をそれぞれマイナーコードに入れ替えたパターンです。
例2
BEFORE
AFTER
同じ度数のマイナーコードをがっつりと借用してみました!かなり雰囲気が変わりますね。
2)同じ度数の後に差し込む
同じ度数が連続する時に使えるテクニックです。
BEFORE
AFTER
3)役割で入れ替える
先に紹介した役割を入れ替えるとこのようにも使えます。
BEFORE
AFTER
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メジャーキーの「IV」はサブドミナント、「V」はドミナントですね。
- サブドミナント「IV」→サブドミナントマイナーbVIに置き換え
- ドミナント「V」→同じドミナント「VIIm(b5)」の度数を持つマイナーキーを借用
というふうに使い方をミックスしてやることもできます。
メロディーによっては合わないものもありますが、アレンジの幅を広げるアイデアとしてぜひ持っておきたいですね!
マイナー借用は和音を借用して雰囲気を変えるテクニックですが、最優先すべきは「メロディー」です。
使いやすいテクニックであっても、メロディーに合わないコードは無理に使わないほうが望ましいときもあります。
まえばよしあき
この記事のまとめ
いかがでしたか?
借用和音は現代のポップスにはかかせないテクニックです。
特にマイナー借用は曲中で切り替えがしやすいので、どんどん使ってみることをオススメします。
セカンダリードミナントや、裏コードとセットで覚えておくことで幅広いコード進行に対応することができますよ!
うさぼんぬ
- 借用和音とは、他のキーのコードを一時的に借りてくるテクニック。
- 同主調のダイアトニックコードを入れ替えて使うことで、哀愁漂う物憂げなサウンドをつくることができる。
- 借用和音でも、同じ役割を持つコードを使うことができる。
- マイナー借用とは「ダイアトニックをそのまま置き換える」一時的な転調をさせる手法が代表的。
- マイナー借用は曲中で切り替えがしやすいがゆえに使いたくなりがち。あくまで主役はメロディーであることを忘れずに!
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