こんにちは。キーボーディストのまえばよしあき(@maebayoshiaki)です。
前回は、オシレータのしくみについて解説してきました。
シンセサイザー音作りの基本② 〜オシレータのしくみ〜まえばよしあき
今回は、実際にオシレーターで音作りをする方法について解説していきます。
うさぼんぬ
オシレータで音作りをする方法
シンセの音作りの最初のステップは「加算合成」です。
うさぼんぬ
加算合成とは、複数の波形を組み合わせる手法のこと。
まえばよしあき
波形と波形を組み合わせることで、単体のオシレータでは出せない音色(=倍音成分)を持ったサウンドをつくることができます。
実際にどんな組み合わせ方があるのか、サウンドの違いに注目しながら見ていきましょう。
波形の組み合わせ方
波形の組み合わせは無限ですが、倍音成分が多い波形同士を組み合わせると効果がわかりやすいです。
今回は、倍音が多く変化が感じやすい「ノコギリ波(Sawtooth Wave)」と「矩形波(Square Wave)」を用いて解説していきます。
1、波形を組み合わせる
組み合わせ方は機種によってさまざまですが、下記のように複数のオシレータを示す部分があると思います。
まずは波形単体で聞いてみましょう。
SAWのみ
SAW+SAW
「OSC2」をONにすることで、OSC2の波形が合成することができます。
単体より太い音になりましたね!
SAW+SQ
SAW+SAWとは違った雰囲気になりましたね。
SQ+SQ
矩形波同士の組み合わせでも、音が太くなる感じがわかります。
2、音量バランスを変える
次に、それぞれの音量バランスを変えてみましょう。
音量バランスを変えるだけで音色は変わります。
シンセの音作りで欠かせない部分なので、しっかり押さえておきましょう。
SAW70%+SQ30%
SAW+SQのときより、SAWの印象が強い音になりました。
※このソフトシンセは音量の配分を調節するタイプですが、シンセによってはそれぞれの音量を上げ下げして調節するものもあります。
SAW30%+SQ70%
SQの波形に倍音が含まれてより太くなった印象です。
3、ピッチを変える
シンセの音作りで欠かせないのが、異なる音程の波形を組み合わせる手法です。
異なる音程を組み合わせると音がぶっとくなったり、個性的な音をつくることができます。
オクターブ(OCTAVE)
SAW WAVEを1オクターブずつ上げて重ねた場合
左側の「32’」「16’」「8’」「4’」「2’」はオクターブを変えるボタンです。
「8’」を中心としてオクターブを変えてみました。
オクターブが上がるにつれて、音がギラギラしましたね。
SAW WAVEを1オクターブずつ下げて重ねた場合
こちらは力強くてぶっとい音になりました!
デチューン(DETUNE)
デチューンとは、重ね合わせた各オシレータのピッチを微妙にずらすことで、音色に厚みを出すテクニックです。
シンセの音作りでは頻出するので、こちらも覚えていきましょう!
SAW+SAWでデチューンした場合
音が太くなったのがわかりますね。
SAW+SQでデチューンした場合
こちらも音が太くなりました!シンセって感じの音ですよね。
この記事のまとめ
いかがでしたか?
シンセの音作りの方法のひとつ「加算合成」について解説してきました。
ご紹介した方法を組み合わせていくことで、オシレータだけでも無限に音色をつくることができます。
シンセの音作りの骨格になる部分なので、色んな組み合わせを楽しんでみてください。
うさぼんぬ
この記事のまとめ
- 複数のオシレータを使って、複数の波形を組み合わせる方法を加算合成という。最も代表的なシンセの音作り。
- 波形を組み合わせるだけでなく、音量バランスやピッチを調節することで個性的な音色を作ることができる。
- 倍音成分が多い波形同士(ノコギリ波・矩形波など)の組み合わせが主流。
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