「バンドキーボーディスト」解説シリーズ
バンドキーボーディストのアレコレを解説していくシリーズです。
楽器や機材が揃ったら、いよいよ音を出して練習してみましょう!
うさぼんぬ
まえばよしあき
バンドキーボードで使われる譜面は、クラシックピアノのような難解なものではありません。
小学校のときに習った程度の知識でも案外いけるものです。
これから紹介する内容が理解できれば、基本的な演奏はできるはずです。
臆せず進んでいきましょう!
うさぼんぬ
五線譜の基本
譜面の読み方について、わかりやすく解説してあるサイトはたくさんあります。
ここでは「バンドキーボードにとって必要最低限の譜面を読む知識」について書いていきます。
五線譜とキーボードの位置
まずは、五線譜とキーボードを一致させてみましょう。
こんな風に「ド」の音の配置を覚えておくと、譜面が読みやすくなります。
「C3(真ん中のド)」を基準に、ト音記号とヘ音記号で対極になっているのがわかりますね。
自分なりに読みやすい目安を作っておくのがポイントです。
譜面冒頭に登場する記号
これらは曲を弾き始める前に確認する部分になります。
音部 記号 |
ト音 記号 |
記号の円の中心が「ソ」を指す。 ボーカル、ギター、キーボードの右手のパートが書かれることが多い。 |
|
ヘ音 記号 |
「:」の間の音が「ファ」を指す。 キーボードの左手パート、ベースなど |
||
拍子記号 | 1小節が何拍か(何分音符が何個入るか)を分数で示す。 分母が音符の種類、分子が音符の数。 例)4/4なら四分音符が4つ分。 |
||
調号 | 曲の調(キー)を示すもの。 #や♭の数で調が特定できる。 |
曲の基本となる「拍子」と「調」を把握する部分になるので、おさえておきましょう。
音符と休符の基本
次に、音符と休符についてお話ししていきます。
- 音符:五線上で音の高さ・音の長さを示す記号
- 休符:音符に対して、音を鳴らさない長さを示す記号
音の長さのことを「音価(おんか)」といい、「拍(はく)」という単位で数えます。
それぞれの表記と記号を見ていきましょう。
全音符 | 全休符 | 1小節全部の長さ。 例)4/4拍子なら、4拍分。 |
||
2分 音符 |
2分 休符 |
1小節を2つに分けた長さ。 例)4/4拍子なら、2拍分。 |
||
4分 音符 |
4分 休符 |
1小節を4つに分けた長さ。 4/4拍子の1拍に相当。拍を数える際の基準になる。 |
||
8分 音符 |
8分 休符 |
4分音符(休符)を2つに分けた長さ。 | ||
16分 音符 |
16分 休符 |
4分音符(休符)を4つに分けた長さ。 |
まえばよしあき
また、音符や休符を半分の長さで表したい場合、音符や休符の右下に「付点」をいう点をつけて示します。
臨時記号
調号にはない音を演奏する時は、臨時記号を用いて音の高さを示します。
この3点は覚えておきましょう。
- #(シャープ):半音上げる
- ♭(フラット):半音下げる
- ♮(ナチュラル):シャープやフラットを解除する
アーティキュレーションなど
音価だけは表記できない部分は、音符に記号を付け加えて表記することもあります。
テヌート | その音を音価いっぱい延ばす | |
タイ | 同じ音をつないで弾く | |
スラー | 違う音を滑らかに弾く | |
スタッカート | 一音一音を短く弾く | |
アクセント | 強く弾く |
進行の表記
ポップスでは、1番・2番といった構成を繰り返す楽曲が多いです。
そのため、バンド譜では記号を用いて曲の進行を表しています。
この進行こそバンド譜で理解しておいてほしいポイントです。
主に、下記のような記号が用いられます。
リハーサルマーク
曲の構成の区切りを示すマークです。
譜面の冒頭や曲の節目(イントロ・Aメロ・サビ など)など、譜面上部にこのマークを表記して、進行をわかりやすくするもの。
一般的に「Intro」や「A」「B」「C」といった書き方をしますが、書き手によって多少書き方は異なります。
リピート・マーク/カッコ
繰り返したい箇所を上記のように囲います。
繰り返された後、違う進行に進みたい場合、譜面上部の「カッコ」で1回目と2回目で進行が変わることを示すことができます。
まえばよしあき
- 曲の1小節目に戻るときは前のリピート・マークは省略できる。
- 「カッコ」がないときは、囲われている部分を繰り返す。
- 複数繰り返す場合は「● times repeat」など記載する場合がある。
ダ・カーポ(D.C.)
曲の一番最初に戻ります。
まえばよしあき
ダル・セーニョ(D.S.)
D.S.からセーニョ・マークまで戻ります。
まえばよしあき
コーダ(Coda)
「D.C.」や「D.S.」後に使われます。
「to Coda」から「コーダ・マーク」までジャンプします。
まえばよしあき
これらの組み合わせによって、バンド譜面の進行は表されています。
進行を見落さないように、色を使ってわかりやすく工夫するのもアリですね!
この記事のまとめ
いかがでしたか?
ものすごく煩雑そうな譜面も、ポップスにおいてはこれくらいでもなんとかなります。
こういったカジュアルさも、クラシックとは違った楽しみのひとつ。
演奏できる曲を増やして、どんどん自信をつけていきましょう!
ご紹介した内容をぜひ役に立ててみてください。
うさぼんぬ
- ト音記号とヘ音記号それぞれで「ド」の位置を押させておこう。
- 音部記号、拍子記号、調号は曲を演奏する前に確認するもの。
- 音符と休符の音の長さを理解しておこう。
- ポップスは繰り返しの音楽なので、進行を表す記号が頻繁に使われる。
【ベストセラー】初の電子書籍出版!
超初心者が初心者になるための「ピアノ伴奏」決定版!楽譜・図解・動画付きで楽譜が読めない人でも安心♪
【読者限定特典】コード伴奏をマスターするエクササイズ付き!
超実践的なメソッド配信!
登録者限定ピアノレッスン、セミナー資料プレゼント、キャンペーン情報など。ブログには書かないおトクな方法をお届け。
バンド・セッション・弾き語り・ソロピアノまで、幅広く使える「オシャレ」で「超実践的」な独自メソッドを知るチャンス!