キーボーディストのまえばよしあき(@maebayoshiaki)です。
バンドでキーボードを弾きたい!という方向けのガイドマップを作成しています。
「キーボード(鍵盤)楽器」って、ひとことで説明するのが難しい楽器です。
うさぼんぬ
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こんな風に・・・
音色を理解しようとする前に、避けては通れないのが「キーボード(鍵盤)楽器の種類」です。
「キーボード(鍵盤)楽器の種類」も「音色」も、定義が曖昧なものがあったり、呼び方には個人差があったりします。
うさぼんぬ
まえばよしあき
音色を学ぶ前に:キーボード(鍵盤)楽器の種類は4つに分けられる
「キーボード(鍵盤)楽器」は大きく分けて4つに分類することができます。
- アコースティック楽器(生楽器)
- 電気(エレクトリック)楽器
- 電子(エレクトロニック)楽器
- MIDIキーボード
一般的な「キーボード」や「シンセサイザー」が何を指しているのかを知るためにも、ひとつずつ詳しくみていきましょう!
1.アコースティック楽器(生楽器)
アコースティック楽器は、楽器そのものが発音します。
また、楽器の内部に発音した音を増幅する装置がないため、ライブなどではマイクなどで音を拾う必要があります。
代表的な楽器はこちら。
アコースティック・ピアノ(acoustic piano)
「楽器の王様」とも呼ばれ、最も馴染みのある鍵盤楽器だと思います。
グランドピアノやアップライトピアノなどが有名です。
打鍵するとハンマーがピアノ線を叩いて発音します。
チェンバロ(cembalo)
ピアノの原型になったと言われている歴史ある鍵盤楽器ですね。
内部の弦をプレクトラムと呼ばれるピックのようなものではじいて発音します。
国や地域によって「チェンバロ」とか「ハープシコード」と呼ばれますが、大別すると同じ楽器に分類されます。
チェレスタ(celesta)
小型のアップライト・ピアノのような形態の鍵盤楽器です。
フェルトを巻いたハンマーで金属音板を叩いて高音域を発生させます。
アコーディオン(Accordion)
学校の音楽室にもありましたね。
一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
左手の「蛇腹のふいご」という部分を動かし空気を送り込み、内部のリードを振動させて発音します。
鍵盤ハーモニカ
こちらも、誰もが一度は手にしたことがある鍵盤楽器ではないでしょうか。
息を吹き込み、内部のリードを振動させて発音します。
YAHAMAが発売するものは「ピアニカ」、SUZUKIが発売するものは「メロディオン」など、メーカーによって名前が異なります。
パイプオルガン
教会の賛美歌でもおなじみですね。
パイプオルガンの原型は紀元前に存在したと言われています。
風をパイプに送り、空気を振動させて発音します。
学校にあった足踏み式のリードオルガンやリコーダーも発音原理は同じものです。
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では、次にアコースティック楽器と区別がつきづらい「電気(エレクトリック)楽器」について見ていきましょう!
2.電気(エレクトリック)楽器
アコースティック楽器同様、楽器そのものに発音する原理を搭載しています。
ただ、内部に電気信号で音を増幅する装置を持っていることが特徴です。
電気(エレクトリック)楽器は、アンプなどを通して音を増幅することができます。
エレクトリック・ピアノ(electric piano)
ローズ・ピアノ(Rhodes Piano)やウーリッツァー(Wurlitzer)、YAMAHA CP-80などが有名。
エレクトリック・ピアノは発音された音を電気信号に変換して、アンプとスピーカーで音を再生する鍵盤楽器です。
それぞれ、発音方式はにていますが、叩くものが異なるため音色に違いがでます。
- ローズ・ピアノ(Rhodes Piano):音叉を叩いて発音
- ウーリッツァー(Wurlitzer):金属片(リード)を叩いて発音
- YAMAHA CP-80:ピアノ同様、弦をハンマーで叩いて発音
ジャズやフュージョン、R&Bからポップスまで幅広いジャンルで扱われる楽器です。
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クラビネット (clavinet)
楽器内部の弦(ハープ)をハンマーで叩いて発音し、ピックアップで音を拾ってアンプなどで音を再生します。
ギターに近い構造ですね。
ファンク・ソウル・R&Bで多く用いられる。ギターのカッティングのような音色が特徴です。
ハモンドオルガン
本体に発音する機能はありませんが、レスリースピーカーに繋いで音を鳴らします。
レスリースピーカーも含めてハモンドオルガンと呼ぶのがふさわしいでしょう。
ハモンドオルガン独特の音は、トーンホイールという発音原理によるもの。
金属の歯車でホイールを回転させ、磁界が発生し、コイルとの電磁誘導いよって正弦波が生じます。
それをプリアンプで増幅させるとあの「ハモンドオルガン」のサウンドになります。
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そして、こういった鍵盤楽器全ての音色を搭載しているものが、次に紹介する「電子(エレクトロニック)楽器」になります。
3.電子(エレクトロニック)楽器
電子(エレクトロニック)楽器とは、電子的に合成した音色を内蔵しているデジタル楽器です。
一般的な「シンセサイザー」や「キーボード」と呼ばれているのはコレを指していると思っておくとよいでしょう。
具体的にこういうものがあります。
シンセサイザー
最も一般的なものは「デジタルシンセサイザー」とよばれ、様々な音色を搭載しています。
制作からライブなどのリアルタイム演奏まで、あらゆるシーンに対応できるものが多いです。
アナログシンセサイザーの発音原理は「電気そのものを音に変換して発音」しています。
オシレータと呼ばれる発振器が生み出した波形を、合成してサウンドをつくることができます。
対する「デジタルシンセサイザー」はサンプリング音源を使用したり、より人工的で複雑な波形の音作りができます。
アナログシンセより汎用性が高く、手軽かつアグレッシブな音作りを実現したシンセサイザーです。
YAMAHAのDX-7に代表される「FMシンセサイザー」もデジタルシンセサイザーに区分されます。
少しわかりづらいかもしれませんが、最初はアナログシンセは「電気信号を加工」、デジタルは「人工的なプログラム」くらいざっくりの理解でよいと思います。
ワークステーション(オールインワン)
音源部分は「デジタルシンセサイザー」のものに、さらにレコーディング機能やサンプリング機能など搭載された多機能なシンセサイザーです。
制作にも活用できて、デジタルシンセサイザーよりさらに汎用的に使えるのが特徴です。
搭載されている機能が多いため、通常のデジタルシンセサイザーより少し重量があります。
ステージピアノ
ライブで使用することに特化した88鍵のピアノタッチ鍵盤です。
「ステージ映えする見た目」も特徴のひとつですね。
最近はデジタルシンセサイザーの音源や機能を備えたものも増えています。
電子ピアノ
ピアノの自宅練習用として開発されたもの。
YAMAHAのクラビノーバシリーズが有名だと思います。
搭載されている音色は生ピアノの音が中心ですが、他にも数種類の音色が内蔵されています。
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コンボオルガン
ハモンドオルガンなどのトーンホイールの音色をシュミレートしたオルガン専用の鍵盤楽器です。
オルガンは簡単に運べませんが、軽量化できたことで可搬性が飛躍的に高まりました。
電子オルガン
YAMAHAのエレクトーンが有名です。
人によってはハモンドオルガンも電子オルガンという人もいます。
ポータブルキーボード
簡易版キーボードです。
スピーカー内蔵のものが多く、軽量で持ち運びしやすいです。
言葉はよくないかもしれませんが、実用向きというより少しおもちゃっぽい感覚の楽器だと思います。
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最後は、MIDIキーボードを説明します。
4.MIDIキーボード
MIDIキーボードとは、MIDI信号を操作するMIDIコントローラーの一種で、音源を持たずそれ単体では楽器として機能しません。
パソコンの「ソフトシンセ」や「音源モジュール」を、USBケーブルやMIDIケーブルで接続し、はじめて音を鳴らすことができます。
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図解:まとめます
「キーボード(鍵盤)楽器の種類」は大きく4つに分けられますよ、というお話でした。
- アコースティック楽器(生楽器)
- 電気(エレクトリック)楽器
- 電子(エレクトロニック)楽器
- MIDIキーボード
かなり膨大な量の説明になってしまったので、、、最後に図解でまとめます!
ひとことでまとめると、「発音原理」を基準に鍵盤楽器は分類することができるとも言えますね。
うさぼんぬ
もちろん、理解の仕方は様々ですし、一度に理解することは難しいと思います。
ただ、楽器の構造や発音の仕組みを知っておくと、この後の「音色」の理解がしやすくなります。
ご紹介した内容をぜひ活用してみてください!
少しでも理解のお役に立てれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
おわり。
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