こんにちは。キーボーディストのよしまる(@440keyboard)です。
前回の記事で、16ビートの伴奏にするための、基本的なリズムについて解説してきました。

でも、ずっと弾きっぱなしだとワンパターンだよな。
もうちょっとアレンジにバリエーションがほしい!
うさぼんぬ
今回はこのお悩みについて解説していきます。
この記事ではこんなことがわかります。
- パラディドルのパターンを実践的な伴奏にする方法がわかる
- 8ビートや他のリズムでも応用できる方法がわかる
- バンドキーボードやセッションでも活用できる
まえばよしあき
1拍目の音符を変える
ピアノでドラムのようなビート感を出すには、弾き方の工夫が必要です。
パラディドルのような奏法は16分音符を出しやすい反面、それだけだと音楽的にはなりづらいです。
まえばよしあき
そんな時は、各小節の1拍目を変化させてみましょう。
1拍目の印象は、そのままビート感の印象となり、歌や演奏にも大きく影響してきます。
まずは、「4分」や「8分」などシンプルなものに絞って使うと、全体的にリズムが作りやすくなります。
前回紹介したパラディドルパターンを用いて、いくつか実例を見ていきましょう。
3つのパターンを用意しました。
- 1拍目を4分音符にしたパターン
- 1拍目を8分音符にしたパターン
- 1拍目に16分音符を入れたパターン
1、1拍目を4分音符にしたパターン

16フィールを残したまま、少しゆったりした感じになりました。
2、1拍目を8分音符にしたパターン

8ビートの力強さと、16ビートの軽快さがミックスされたバージョンです。
1拍目に16分音符を入れたパターン

1拍目の16分音符4つ目を入れると、16フィールが感じやすくなります。
使えるとかっこよいパターンです。
まえばよしあき
シンコペーションを加える
シンコペーションとは、拍に対するアクセントの位置を変えることでリズムのノリを変化させる手法。
8ビートと同じく、16ビートの伴奏でもシンコペーションなしであらゆる曲調を表現するのは大変です。
シンコペーションは、カンタンにいうと「前の拍からまたがる」ということです。
この「またがり」が、演奏に躍動感や驚きを与えてくれます。
シンコペーションには3つのパターンがあります。
- 右手でシンコペーションさせる
- 左手でシンコペーションさせる
- 両手でシンコペーションさせる
今回は「右手だけ」と「両手」でシンコペーションをさせたものをご紹介します。
この2つのパターンを押さえておくと、あらゆるシーンで汎用的に使えるようになります。
1、右手だけシンコペーション

3拍目から16分音符でシンコペーションしています。
シンコペーションが入るだけで、より躍動感が出ましたね。
2、両手でシンコペーション

両手一緒にシンコペーションさせることで、さらに進行力が加わりました。
アルペジオを加える
右手でコード弾く方法は、基本的に3種類あります。
- 同時弾き
- 分散型
- アルペジオ
アルペジオは分散和音の一種ですが、コードを単音に分けて弾く奏法ですね。
これまでご紹介してきた演奏は「同時弾き」と「分散型」が中心でしたが、「アルペジオ」を用いたバージョンをご紹介します。
アルペジオの入れ方はこのあたりが主流です。
- 下行
- 上行
- ランダム
基本的にアルペジオは「2拍目や4拍目といった偶数拍に入れる」と馴染みやすくなります。
まえばよしあき
1、下行アルペジオ

下行のアルペジオは弾きやすいです。
2、上行アルペジオ

上行も王道のパターンですね!
3、ランダムアルペジオ

右手を転回させてランダムに弾いてみました。
転回させることでより複雑さが増しましたが、一味違った雰囲気が作れますね。
4、アルペジオミックス

ここまでご紹介したパターンをミックスしてみました。
ここまでくると、伴奏というよりイントロや間奏などでも使えそうです。
アルペジオは、ある種「メロディー」です。
歌がある中で無理やりアルペジオをやろうとすると、歌の邪魔になりかねません。
歌のない部分に「合いの手」として入れてあげることでより効果を発揮します。
使いどころに注意して使ってみてください。
この記事のまとめ
それでは、この記事のまとめです。
- 1拍目の印象はビート感の印象になる。「4分」や「8分」に絞って使うと、全体的なリズムが作りやすくなる。
- シンコペーションは「前の拍からまたがる」ことで躍動感が生まれる。「右手だけ」と「両手」の2パターンを押さえておくと汎用的に使える
- 「コード弾き」と「分散型」に加えて、「アルペジオ」を混ぜるとより表現豊かな演奏になる。
- アルペジオはある種「メロディー」なのでフィルインとしても活用できるが、歌の邪魔をしないよう注意しよう。
ほんのちょっとの変化と組み合わせ。これが、伴奏パターンを無限に作り出すコツです。
作りたいビート感を意識しながら、伴奏アレンジにチャレンジしてみてください。
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